29/07/2026
7月28日(火)Bゼミ抄読会を行いました.
文献主題は,「高齢女性における高次生活機能の階層性と強度別身体活動量との関連―地域支援事業参加者を対象とした横断研究―」,筆者は大須賀洋祐,戴下典子,金美芝,清野 論,鄭 松伊,大久保善郎,根本幼 ,松尾知明,田中喜代次です.
今回は,地域支援事業に参加した60歳以上の高齢女性175名を対象に,一軸加速度計を用いて身体活動量を測定し,高次生活機能との関連を検討しました.身体活動量は,歩数(SC),低強度身体活動(LPA),中高強度身体活動(MVPA)に分け,高次生活機能は老研式活動能力指標を用いて,手段的自立,知的能動性,社会的役割の3つの側面から評価しました.
その結果,SC,LPA,MVPAの多寡と高次生活機能全体の低下との間には,有意な関連は認められませんでした.一方で,手段的自立については,MVPA低値群では高値群と比較して,機能低下のオッズが約5倍高く,有意な関連が認められました.また,MVPA低値群と高値群では,5m通常歩行と5回いす立ち上がりにも有意な差が認められました.
このようなことから,高齢女性の高次生活機能を維持するためには,単に身体活動の「量」を増やすだけではなく,社会的・知的活動など活動の「質」にも着目することが重要であると考えられます.また,生活機能の低下が進んだ段階では,MVPAを確保することで歩行能力や下肢筋力などの身体機能が維持され,手段的自立の低下抑制につながる可能性が示唆されました.(Honoka)
文献主題は,「運動形態の相違が最高酸素摂取量,最大脂質酸化量,および最大脂質酸化量を示す運動強度に及ぼす影響:同一の運動習慣を有する集団における検討」,著者は小野健司,岩本えりか,岡崎和伸らです.
今回は,トレッドミル運動と自転車エルゴメータ運動における最高酸素摂取量(VO₂peak),最大脂質酸化量(MFOR),および最大脂質酸化量を示す運動強度(MFORLV)を比較しました.その結果,VO₂peakおよびMFORはトレッドミル運動で有意に高値を示し,MFORLVはトレッドミル運動で高い傾向が認められました.
本研究は,同一の運動習慣を有する健康な大学生男性を対象に,トレッドミル運動と自転車エルゴメータ運動が最高酸素摂取量および脂肪燃焼能力に及ぼす影響について検討しました.このことから,トレッドミル運動は自転車エルゴメータ運動と比較して最高酸素摂取量および最大脂質酸化量が高く,脂肪燃焼能力に優れることが示唆されました.(Seri)