映画美学校

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27/10/2021

弊社8ミリフィルム現像所が存続の危機です。
今年いっぱいで建物の取り壊しが決まりました。
移転しようにもお金が足りません。

そこでクラウドファンディングを立ち上げました。
お得なリターンでいっぱいなので損はないと思います。
みなさんよろしければ、ご協力ください。
まわりにも広めていただけるとありがたく存じます。
https://camp-fire.jp/projects/view/505585

17/12/2020

【12/12脚本コース共通講義】ゲスト講義:黒沢清さん

この日は最新作『スパイの妻 劇場版』が上映中の映画監督・黒沢清さんによるゲスト講義でした。
高橋洋さんとの対談形式です。

事前に高橋洋さんが「黒沢さんの映画といえば人心操作(マニピュレーション)なので、それか、広く言って宗教映画をテーマにいくつか映画を取り上げてはなすのはどうでしょうか?」
と提案していたそうですが、
黒沢さんは「誤解していました。映画をみていて理屈を超えて恍惚とする瞬間をピックアップしてきてしまった」とのこと。
お二人の間でテーマ自体はあやふやになったのですが、
当初の意図・机上の意図(シナリオ)を超えて、高揚感が生まれるシーンについて聞くことは脚本コースの受講生にとっては新鮮です。

黒沢さんは
・音楽と映像の化学反応
・あまりにあっけなく描かれるアクションの迫力
・拳銃によるアクション
・ストーリーと離れた奇妙なイメージ

などどれも構成やプロットで計算する以上の瞬間を、いくつかの映画を例にピックアップして紹介。

高橋さんはテーマとしていた
・宗教的・神秘的説得力
からスタートしたものの、どれも「理屈を超えた奇妙な説得力」という意味で、黒沢さんのテーマと合致してもいて、最後に至っては
・狙うことのできない展開
の映画のシーンをピックアップするなど、最終的にはテーマは一致していました。

とはいえ、「構成」と「狙い」が最初になければ、構成を超えた感覚的な高揚の瞬間も生まれようも無く、脚本を学んでいる受講生からはそういった話を聞く滅多にない機会に、その後も黒沢さんへ過去作についてなどの質問が相継ぎました。

質問の中でも、偶然の言い間違いから生まれたアイデアや、映画(小道具やキャラクター)のリアリティについてなど、シナリオという分野を超えてお答えいただきました。

TA酒井

15/11/2020

【脚本コース共通講義後期第一回】11/14

後期は映画監督・脚本家の高橋洋さんによる「ホン読みとリライト」がテーマです。
アクターズ生にも参加してもらって、考えていく後期の講義。
コロナですべてリモートだった前期の講義とは違い、後期は対面講義とリモートを交えて行う初めての講義です。

初回は高橋さんご自身のリライトについて、
脚本家デビュー作となった『離婚・恐婚・連婚』が準備稿から、森崎東監督にホン打ち合わせでどのようなリライト指示を受けたかを見てみました。
高橋さんは「この時の経験が無かったら自分はシナリオライターとして限界を抱えていたと思う」と言うその直しの内容。
準備稿から撮影稿で変化した部分を見てみると、その内容とは、、、
それは意外にも本質的な流れの根元の大きな変更ではなく、各シーンにぶちこんだ、一見ノイズとも思える細部です。

・効率的な物語に必要な要素からは一見離れた登場人物の外部を感じさせるやりとり
・リアリズムからは過剰な人物描写
・1シーンの中で急変化する人のモチベーション
など、非効率的に見えるものがかえって人物描写を浮き上がらせ、「説明」を超えた躍動感ある映画のシーンを作っています。
かつ、人物説明のためだけのシーンを削ることで、全体の分量は増えるどころか、むしろ減ってさえいます。
「平地に乱を起こす」という、森崎東監督流のシナリオ直しを体感したという高橋さん。
今度は近年のご自身の監督短編作を例に、脚本家とどうホン直しをしたのかを見てみました。

それもやはり、一見ノイズに見えるものをいれることで、人物描写はよりクリアに、そして映画自体が常に面白くなるよう変化しています。

次回からは、受講生のシナリオを例に、ホン読みとリライトを探っていきます。

アクターズの石山さん、ありがとうございました!

追記:森崎東監督作品は追悼特集として、シネマヴェーラで11/21~12/11で上映される予定ですので、ご興味ある方は是非。

http://www.cinemavera.com/preview.php

TA酒井

コロナ下で映画をつくる 映画美学校生&講師が試みたこと 06/08/2020

【フィクション・コース】
映画美学校フィクション・コースでは、この度『コロナ下で映画をつくる 映画美学校生&講師が試みたこと』と題し、フィクション・コース現受講生および講師陣が製作した映像を8月31日までの期間限定で配信いたします。

2020年春、本来であれば、フィクション・コース受講生は、1年間の集大成となる修了制作を撮影する予定でしたが、新型コロナウイルス感染症の感染拡大に伴い、講義は全てオンラインに移行。撮影も中止を余儀なくされました。

しかし、”この状況だからこそつくれる映画があるのではないか”という思いのもとに、初等科生・高等科生がコロナ禍における制限の中、作品を製作。20本の作品が完成いたしました。その中から講師がセレクションした7本、および初等科担当講師(西山洋市、高橋洋、大工原正樹)が製作した3本の全10本を配信いたします。

また、セレクションの他に、このセレクションにまつわるフィクション・コース講師陣による懇談も配信します(ぜひ、懇談は作品を見た後にご覧ください!)。

以下のURLからご覧いただけます。8月31日までの期間限定公開です。ぜひご覧ください!

https://www.youtube.com/channel/UC0Vrgxm8M71ZaAll0_u345Q/videos

【作品概要】
『JOURNEY』
監督:寺西涼(フィクション・コース第22期高等科)
出演:寺西涼

『追われて』
監督:名古屋正利(フィクション・コース第23期初等科)
出演:野口雅弘 名古屋正利 古賀紅葉 関寛之

『台風の目』
監督:河村陸(フィクション・コース第23期初等科)
出演:河村陸 平井康葉 大杉瑠里

『影を抱く』
監督:寺田御子(フィクション・コース第23期初等科)
出演:寺田御子 Oto Kawamata 大間乃トーコ まついとしき

『Purple Haze』
監督:中村健佑(フィクション・コース第23期初等科)
出演:中村健佑

『Donut Hole』
監督:蛯子ユウキ(フィクション・コース第23期初等科)
出演:Katryn Kavaliova

『窓に住む子供』
監督:間合建介(フィクション・コース第23期初等科)
出演:藍川健吾

『彼方より』
監督:高橋洋
出演:河野知美 園部貴一 大田恵里圭

『FUE』
監督:西山洋市
出演:西山朱子 西山洋市

『佐伯美波とハリーと堀監督』
監督:大工原正樹
出演:佐伯美波

コロナ下で映画をつくる 映画美学校生&講師が試みたこと

13/07/2020

【脚本コース・共通講義】7/11ゲスト講義:三宅唱さん

この日は『Playback』『きみの鳥はうたえる』などで知られる映画監督、三宅唱さんによるゲスト講義。
7/3よりNETFLIXにて放映している『呪怨:呪いの家』をベースに、
本作の脚本家である主任講師の高橋洋さんを聞き手にお話を伺いました。

そもそもシナリオが出来上がってから、従来のホラー演出を得意とする監督では無く、あえて人間ドラマを丁寧に描ける三宅唱さんに監督をお願いしようとしたという経緯から始まり、演出によるシナリオのリライト、具体的なシーンの演出について、また編集での悩みなどについてまで、多くのお話を伺いました。

まさに公開したばかりの作品について、脚本家と演出家が質疑応答で対談するということ自体がとても珍しいのでは無いでしょうか。
どこをとってもネタバレになるので、脚本家の意図、演出家の方針の一致やズレ、またうまくいった部分からもう一つ工夫しておけばよかったという部分まで、微に入り細に入り貴重な対談となりました。
受講生たちからも多くの質問がでて、刺激となったようです。

『呪怨:呪いの家』は現在NETFLIXで絶賛公開中です。
https://www.netflix.com/jp/title/81059942

TA酒井

10/07/2020

【脚本コース共通講義・第五回】7/4
今期はオンラインでの講義となった共通講義第五回です。
共通講義のテーマは「企画開発」。
講師は映画監督・脚本家の高橋洋さんです。

冒頭、前回も取り上げたマキノ雅弘監督の『殺陣師段平』(1950)で、
マキノが黒澤明脚本には無く、書き足して演出しているシーンを考えてみます。

より劇的なクライマックスとなるよう、付け加えられたシーン。
そこには主人公は存在しませんが、主人公の役目の引継ぎと、登場人物が主人公に向かって語りかける、
そしてそこにいない視線を感じることで主人公はこのシーンに影響しています。
また、重要な設定を説明する人物を、ここでも当初のシナリオとは別の人物に担わせています。
(しかも当初のキャラクターは最初否定する)
ここでも『芝居のアヤ』が付けられていることがわかります。

さて、座学のあとは受講生二人のネタの検討です。
今回出てきた論点を箇条書きでまとめると、

・「設定のために設定が必要」という複雑さよりシンプルな構造を
・最初にストーリー(全体のあらすじ)でなく、断片から考えていくことで「理屈づけ」に収まらないようにする
・主人公の主観的体験(感覚)を映像的にそのまま表現できないので、何か工夫が必要

というものです。
論理的な構造から出発せず、感覚的な要素から構造を発想する。→その際シンプルな構造となるよう主人公を設定する。
という順序は、まずあらすじから発想する人にはイマイチ弾まない枠から外れられる可能性を、
「う〜ん」とストーリーを急いで悩んでしまう人にとっては自由を感じられたのでは無いでしょうか。

TA酒井

30/06/2020

【脚本コース共通講義・第四回】6/27

今期はオンラインでの講義となった共通講義第四回です。
共通講義の前期は「企画開発」がテーマ。
講師は映画監督・脚本家の高橋洋さんです。

今回は前半にまず、黒澤明脚本『殺陣師団平』(1950)で書かれているシーンが、
監督・マキノ雅弘によってどう演出・どうリライトがされたのかから始めます。

そのままでも良くできた、特に矛盾のない人物のやりとりですが、
マキノはそこに書かれた人物を表すあるアクションをさせていません。
そして、むしろもう一人のキャラクターに勧めさせています。
そのシーンで重要な人間関係を浮き立たせるために、
あえてやるべきことをさせない、もう一人に勧めさせる、という矛盾を作り出し、
そのことによってキャラクターを深め、物語にうねりを作っています。
高橋さんは「マキノの言う、『アヤをつける』というものです」と言います。

人物の行動にあえて矛盾を、あえてギャップを作ったり、別のキャラクターに勧めさせて断る、などを作り出すことで描写に当初意図していたよりも深みが加わると言うことです。
そうすることで、脚本家都合で書かれたキャラクター説明も超え、キャラクター同士の関係性に興味がいくようになっています。

細かい部分でもそのように「逆」を作ることが重要ですが、大きな流れでも同じく「一見、矛盾に見える出来事をつなげるよう苦心することで、思いもよらなかった飛躍が生まれる」と言います。
そのために「あえて書き手に苦しい展開を設定してみるのも手」だと。
その上で、二人の受講生の企画アイデアを受講生たち全員で議論してみました。

企画のタネにある、よくわからない面白い謎ポイント(etc.なぜその人はそうしたのか、そこにあったのはなんなのか)に、わかりやすく合理的な結論ではなく、一層興味深い謎を重ねるようなアイデアをブレストで出してみます。
「あえて苦しい(整合性を簡単に取れない)組み合わせ」を選ぶことで、想像を超えた人物の掘り下げと、その謎に向かう主人公のモチベーションこそがかえってシンプルなドラマになるということが発見できました。
ここで結論は出ていませんが、この苦しい結びつけの先に、驚きのある傑作が待っているかもしれません。

逆を利用し、
アヤをつけ、
平地に乱を起こし、
そして複雑な物語設定ではなく、かえってシンプルな構造を見つける

引き続き、オンラインでの講義が続きます。

TA酒井

30/05/2020

【脚本コース共通講義・第二回】5/23

※写真は毎度同じようなものになっちゃうので今回は載せてません。

共通講義の前期は「企画開発」がテーマです。
講師は脚本コース主任講師の映画監督・脚本家の高橋洋さん。

高橋さんはまず最初に、マキノ雅弘監督作『色ごと師春団治』(1965)のワンシーンを例に、
シナリオ初稿での人物行動の矛盾を、どのようにリライト、そして演出したかについてを話します。
そこで起きていたのは、矛盾を解決するために、単純に整合性を合わせるのではなく、
人物にかえって逆の行動を起こさせることで、キャラクターとしての矛盾をなくし、さらに関係性を深めて描いていることでした。

高橋さんの言う「逆にしてみること」という例です。

今度は受講生二人のネタ案から、企画をディスカッションで考えてみます。
企画に立ち上げやすいネタというのはシンプルな構造を作れるもの、逆に企画に立ち上げにくいものは複雑な説明が必要になるものです。
企画開発の大元は主人公・問題・クライマックスのシンプルな構造を見つけていく作業です。
世界観の説明が必要になってくる複雑なものは、そこにさらにドラマを乗せる際に気をつける必要がありそうです。

もう一つのネタ元は、そもそもごくシンプルな知り合いの青年の断片的逸話です。
なので、少ない登場人物たちの関係を巡って、さまざまな妄想が飛び交います。
シンプル故にかえって人物関係を複雑にしやすく、ドラマとしてふさわしい主人公像も膨らみます。
最終的に面白くなりそうな企画案となりました。

次回以降も引き続き受講生の企画案を元にディスカッションしていきます。

TA酒井

18/05/2020

【脚本コース共通講義・第一回】5/9
今回からオンラインでの講義となった共通講義第一回目です。共通講義の前期は「企画開発」がテーマです。
講師は脚本コース主任講師の映画監督・脚本家の高橋洋さん。

まずは導入として、映画(シナリオ)において、
「モノの本質を描くのに、それそのものを写せない」という映画の特徴、映画という表現形式の面白さについてです。
高橋さんは「シナリオでも同様で、直線的にふさわしい要素を入れていくのではなく、あえて逆となることを入れることで、かえってドラマが動き出し、描きやすくなることがある」と言います。

今度は高橋さんが監督として、講義内で受講生のシナリオを元に撮影した短編の初稿と撮影稿でのリライトで、まさにこの「逆」をやっている部分を見てみました。
なるほど、主人公がクライマックスに一直線に向かう都合のために作られたキャラではなく、うねりが生まれています。

オチ話とドラマの違いについても触れました。

オチ話とならないためには、主人公を問題の渦中に置く必要があります。
そして高橋さんがいうには「それは大体主人公が『境界線上』にいることが多いです、いろんな意味での」とのこと。

この後、受講生たちから出た二つの実話アイデアから、全員で企画に起こし、展開を考えてみます。
オンラインということでどうなるかなと思っていましたが、かえって活発な議論となり、面白そうな企画案が出てきました。

次回は受講生二人のタネから、受講生と高橋さん全員での議論によって企画を考えていきます。

TA酒井

09/04/2020

【脚本コース】
4月より開講予定の脚本コース第10期初等科前期は、オンライン配信での講義として開講することとなりました!
そのため、ご自宅で講義を受けることができます。
家から出られない今だからこそ、ご自宅で安全に学んでいただき、映画にまつわる様々な知識を養ってもらえればと思っております。

以下、主任講師の高橋洋さんからのメッセージです。

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映画界も制作現場や映画館は大変なことになっていますが
脚本家は来るべき撮影や上映に向けて自宅で頑張ってます!
(カンヅメとか慣れてるしね!)
映画づくりを目指すみなさん、出来ることから始めましょう!
自宅にこもって集中して、ガンガン映画を妄想しよう!
映画美学校脚本コースは予定通り、オンラインで講義を開始します!
みなさんと一緒に妄想したいです!

高橋洋(脚本家・映画監督/脚本コース主任講師)
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双方向でのやり取りが可能なため、講義中に講師への質疑応答などももちろん可能です。

上記を受けて、申し込み締切を4月18日(土)20時まに延期いたしました。web上でのお申込みが可能です。
お申し込み、お待ち申し上げております!
詳細は以下からご覧くださいませ。

http://eigabigakkou.com/news/info/11926/

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