16/07/2026
「上下高等学校生徒向け教育支援等企画実施業務の受託について」
広島県立上下高等学校(広島県府中市)では、令和6年11月から、県立広島大学庄原キャンパスの学生による「つばめサークル」が、学習支援や生徒との交流活動を行ってきました。大学生が上下高校へ出向き、希望する生徒に勉強を教えるとともに、生徒が大学生の考え方や経験に触れ、進学や就職など将来の選択肢を広げる機会をつくる取り組みです。令和8年度からは、この取り組みをNPO法人東海つばめ学習会広島支部が引き継ぎ、府中市から「上下高等学校生徒向け教育支援等企画実施業務」を受託して実施することになりました。
契約期間は、令和8年4月23日から令和9年3月31日までです。
「これまでの説明と今回の業務委託について」
NPO法人東海つばめ学習会はこれまで、行政や学校から学習支援事業を受託して運営するのではなく、寄付とボランティアによって自主的に活動する団体であると説明してきました。実際に、これまで当法人が各地域で運営してきた教室は、行政から学習支援事業の委託を受けて設置したものではありません。一方、令和8年度の上下高校における取り組みについては、府中市との業務委託契約に基づいて実施します。これは、当法人にとって初めての業務委託となります。これまでの説明が事実と異なっていたということではなく、2024年11月から「つばめサークル」が行ってきた活動について、令和8年度から当法人広島支部が正式な責任主体となり、業務を受託する形へ移行したものです。そのため、今回の受託を曖昧にせず、これまでの経緯や業務の内容、委託料の使い道を明らかにしたうえで活動していきたいと考えています。
「一般的な学習支援における行政委託との違い」
今回の受託は、当法人の既存教室を行政委託型の事業へ変更するものではありません。また、生活困窮世帯やひとり親家庭など、特定の属性の生徒を対象とする一般的な学習支援における行政委託とも性格が異なります。上下高校のある中山間地域では、少子化による生徒数の減少に加え、通える学習塾が少ないことや、身近な場所に大学がないことなど、高校生が学習や進路を考えるうえでの選択肢が限られやすい状況があります。生徒数が少ない一方で、大学進学、専門学校への進学、就職など、生徒が希望する進路は多様です。こうした上下高校と地域が置かれている状況に対応し、生徒の学力向上だけでなく、大学生との交流を通じて将来に向けた視野を広げることを目的として実施する業務です。
「対象者を限定するものではありません」
本業務では、県立広島大学庄原キャンパスの学生が上下高校へ出向き、希望する生徒への個別学習支援を行います。支援の対象は、生徒の属性によって対象者を限定するものではありません。上下高校に在籍し、参加を希望する生徒に広く開かれた取り組みです。学習指導だけでなく、大学生との交流や進路を考える企画、地域との交流活動なども行います。大学生や地域の人たちとの関わりを通じて、生徒がさまざまな考え方や生き方に触れ、自分自身の将来の選択肢を狭めることなく考えられる環境をつくっていきます。
「委託料について」
委託料は、上下高校での支援活動を継続的に実施するために必要となる経費に使用します。
主な使途は次のとおりです。
* 県立広島大学庄原キャンパスの学生が上下高校まで移動するための交通費
* 関係者との打ち合わせ、調整にかかる費用
* 学習指導に必要な教材や消耗品
* 生徒・大学生・地域の交流企画にかかる費用
* 広報物の作成費用
* その他、業務運営に必要な経費
委託料は、当法人の通常の教室運営に充てるものではなく、上下高校における本業務の実施経費として適切に管理します。また、前払いされた委託料から剰余額が発生した場合は府中市へ返還します。令和8年度の活動計算書で、委託料は事業収益として計上します。
「今後について」
NPO法人東海つばめ学習会の基本的な活動方針は、これまでと変わりません。各地域の教室については、引き続き、地域の皆さまからの寄付とボランティアによって運営していきます。その一方で、上下高校については、学校と地域が置かれている状況や、2024年11月から「つばめサークル」が積み重ねてきた活動を踏まえ、令和8年度から広島支部が責任主体となって支援を継続します。今後も、業務内容や委託料の使途を明らかにしながら、上下高校の生徒の学びと将来の選択肢を広げる活動に取り組んでまいります。
「追記」
上下高校は、1学年約20人の小規模な高校です。卒業後の進路は、就職、家業の継承、専門学校への進学、大学進学などさまざまで、大学へ進学する生徒は毎年2~3人程度でした。そのため、生徒にとって大学進学を身近な選択肢として捉える機会が少なく、もともと地域で提供されていた高校生向けの学習機会は利用者が限られ、継続が難しい状況にありました。
現在は、高校生と年齢の近い大学生が上下高校へ出向き、勉強を教えています。大学生は単なる学習指導者ではなく、高校生にとって数年後の自分を想像できる身近なロールモデルでもあります。また、普段の学習支援だけでなく、文化祭などの学校行事にも参加し、高校生と大学生が継続的に交流できる関係をつくっています。こうした関わりを重ねることで、生徒の学習に対する意欲は少しずつ高まり、現在では1回の開催につき約13人が参加するようになりました。本業務は、大学進学だけを勧めるものではありません。大学生との交流を通じて、生徒がさまざまな考え方や進路に触れ、自分の将来について考える機会を増やす取り組みです。上下高校の生徒の学びを支えると同時に、大学生と高校、地域とのつながりをつくり、学校と地域の活力を高めていくという、地域活性化の側面を持った業務でもあります。
「上下高等学校生徒向け教育支援等企画実施業務の受託について」広島県立上下高等学校(広島県府中市)では、令和6年11月から、県立広島大学庄原キャンパスの学生による「つばめサークル」が、学習支援や生徒との