26/08/2026
8月22日(土)午前、一般向け学習講座「災害時のアレルギー対応を考える~支援物資の流通と窓口づくり、命を守る備え~」を開催しました。講師は、「認定NPO法人アレルギー支援ネットワーク」常務理事の中西里映子さんです。
中西さんは、お子さんのアレルギーをきっかけに当事者の会を立ち上げ、その後アレルギー支援ネットワークを発足。当事者の会のサポートやアレルギーに関する知識の普及、被災地域へのアレルギー支援などの活動をされています。
講座では、東日本大震災でアレルギーのある方への支援が行き届かなかった経験や、平成28年熊本地震や令和6年能登半島地震での支援状況・課題に触れながら、自治体の備蓄数や当事者や地域に必要な備えについてお話しいただきました。
重度の食物アレルギーがある場合、支援物資や炊き出しで原材料表示がないものは食べられず、誤食や避難生活の長期化は命に関わる事態となります。ですが、集団生活の避難所では「食べられない」と言うと「贅沢だ」と誤解されたり、「支援側に原材料表示までは依頼しづらい」と言われたりと、当事者が声を上げても対応につながりにくい現状があるそうです。
また、物資を受け取る側にアレルギーに関する知識がなければ、アレルギー対応食が他の物資と混ざってしまうこともあります。そのため、必要な物資を届けるだけでなく、受け入れる側の体制を整えておくことも重要です。中西さんたちの活動などを通して、自治体の備えや支援のネットワークは少しずつ広がっています。しかし、東日本大震災から10年以上が経過した令和6年能登半島地震の被災地でも、アレルギーのある被災者が避難所で自ら声を上げにくい状況があったそうです。
受講者からは「アレルギーについての知識を持ちたい」という声はもちろん、「地域の祭りの防災啓発展示で食物アレルギーについても取り上げようと思う」といった具体的なコメントも寄せられました。今回の講座が単なる知識だけでなく、地域での具体的な対応や備えへとつながる一歩になったようです。
講師の中西さんには、9月19日(土)に開催するイベント「インクルーシブ避難所体験~多様な人が安心して過ごせる避難所を考えよう~」でも、「食」に関するブースの監修としてご協力いただきます(予約不要)。
避難所で一緒に過ごすかもしれない多様な人々への配慮について、様々な団体や企業等のご協力のもとで準備を進めております。ぜひご参加ください。
■9/19(土)開催:インクルーシブ避難所体験~多様な人が安心して過ごせる避難所を考えよう~
https://www.hamabosai.jp/event_doc/115577.html