新潟県の私学助成運動は1971年に始まり、2011年で40周年の節目を迎えました。
当時、日本が高度経済成長で発展を遂げる中、中学生の高校への進学率が70%を超えて、さらに上昇していきました。
中学生たちの高校進学希望者が加速度的に増えていったのもこの時期です。
各高校は「子どもたちには学ぶ権利がある」という要求に応えようと、入学定員を1クラス40名、50名、さらには60名近くまで増やして子どもたちの教育を支えていこうとする学校もありました。
公立高校に入学できなかった子どもたちには、私立高校への進学を余儀なくされた人たちも多数おりました。
当然、私立高校でも同様の定員増の事態が起きましたが、学校内の施設設備(教室、教材など)ハード面の遅れや、教職員の人数が不足してゆき、労働条件(賃金や休暇など)はますます悪化していきました。
さらに私立高校の学費が公立高校に比べて高いという「公私格差」が徐々に浮き彫りになっていったのです。
このような公私間の格差をなくし、そこで働く教職員がいきいきと子どもたちと向き合うために、労働条件の改善を求めなければ、子どもたちに対してより良い教育活動を行うことは不可能であり、この状況が続けば日本の成長はないのだ、という思いで私たちの運動が始まりました。
このような状況を改善する目的で、かつての多くの私学教員や父母の皆さんが一致団結して市民運動を創り上げてきいました。
この思いが40年間つながりながら、現在に至っています。
この結果、私立高校への経常費助成(私立高校の運営費)や保護者への就学支援金制度など、保護者の学費負担を減らしたい、少なくとも公立高校の学費と同じにしてもらいたい、という切実な保護者の願いがようやく実を結んできています。
しかしながら、2010年度から始まった「公立高校の無償化」に並行して施行された私立高校へ通う生徒のための「就学支援金」も、今や見直し・廃止されようという危機に瀕しています。
また、国の「地方交付税一括交付金化」により、今まで「私立高校分」として分配されてきた助成金を廃止し、地方交付税の使い方は、都道府県に任され、その結果、インフラ整備や福祉介護、医療などの別の用途に使おうとする動きがあるのも事実なのです。
もし、このようなことが行われてしまえば、私学の中には経営難により子どもたちへの教育活動を続けてゆくことが困難な学校も出てくることが予想されます。
私学といえども、文部科学省の指導に従って、子どもたちを一人前の社会人として育て上げるという使命感をもって教育に携わっているのです。いわば私学も当然「日本の公教育」の一端を担っており、社会的な貢献度が極めて大きいということは、これまでの私学卒業生などの活躍を見ても十分社会に認知されていることではないでしょうか。
多くの子どもたちが私立高校を巣立ち、社会へ輩出されたことを鑑みれば、日本の中で、私学の果たす位置づけやその役割の大きさは小さくはない、むしろかなり大きな部分を担っているといえるでしょう。
私たちは、この日本社会全体の意識として、個性ある「私学」をひとつたりとも無くしてはならないと考えています。
私学の存在こそ「日本の民主主義」を支える根幹であるのではないでしょうか。
私学教育の発展は、「個人の思想・信条を自由に持つとことを保障する」ということにもつながっているのです。
皆さん、どうか手を取り合って、団結して共に頑張っていきましょう。
ご支援・ご協力をよろしくお願いいたします。
2011.09.05開始
2011.10.12更新
2011.11.29更新
2012.05.23更新