08/06/2025
連載「ぼく受験するの?」
第7回 中学受験生の生活環境
昨日、人気の学習塾の小学4年生用の理科テストを見ていまし た。
イラストから植物の名前を答える問題で す。
5つのイラストに6つの選択 肢。
⒈アヤメ・⒉ヒメジョオン・⒊シロツメクサ・⒋レンゲソウ・⒌フジ・⒍カラスノエンドウ
皆さん、どうです か。
これらの植物の名前、イラストと結びつけられます か。
私は…1つ+勘で2つくらいではないかと思っていま す。
こういう問題のことを指して、
「受験なんて必要ない!」「そんなことを覚えて何になる!」
と言う人もいま す。
どうでしょう…
子どもが小学校6年の間に、子どもとのお出掛けの際に、出先で「アヤメ」の花を目にする機会ってありません か。
おそらく、一度くらいはあると思いま す。
そんな時…
⒈花の存在に気が付かない
⒉そのまま素通りする
⒊「この植物の名前を知ってる?」と子どもに聞いてみ る。
どうでしょ う。
そして、3に続いて、
⒋親:「これはア・ヤ・メって言う花だよ」
⒌親:「漢字で「菖蒲」と書くのだよ」
・「同じ漢字でショウブとも呼ぶ植物もあるの」
・「カキツバタ(杜若)もそっくりなの」
・「病気を治す花なの」
・「“いずれはアヤメかカキツバタ“ってことわざがあるの」
と会話を膨らませ る。
これだけで、
・季節は5月上旬から下旬
・公園の花畑
・高さは40〜60cmだった
・紫色していた
・それが「あやめ」という花
・漢字で「菖蒲」と書く
・菖蒲と呼ばれる花もある
・杜若も似た花
・ことわざにもある
と、記憶に残りま す。
どうでしょうか。1、2、3、4、5の違 い。
これが、小学生6年の生活の間でどれだけの差になる か。
これを塾で学ぶ子、日々の生活で習得する子では、その差は歴然で す。
30年以上前では、中学受験をする家庭は、大半が5のパターンだったので す。
まして、1、2の家庭はほぼ皆無だったでしょ う。
これが、植物に留まらず、建築物や街の看板に書かれた漢字、野菜や魚などの食べ物、テレビのニュースから大河ドラマに至るまで、5までの会話が子どもとの間で繰り返されたら、日々の生活だけで十分な知識は習得できるでしょ う。
社会の教科書に出てくる用語の多くは生活の中で習得されま す。
それが、親から子へ受け継がれる「環境の遺伝」なので す。
そんな環境で育った子どもは、中学入学後も自身で興味を抱き物事を調べます。一方で、知識習得癖がない子は、目先の目標のための勉強を繰り返しま す。
この事実は、私立の学校の多くが、OG、OBの子息を優遇したい理由でもあったのです。入学後の子どもの学ぶ姿勢を判断するのであれば、一度の試験よりも、その学校で過ごしたことのある保護者が作った環境で育てられた子どもを信頼した方が安全なので す。
そんな「環境」で育ったことを大学も重要視するようになるでしょ う。
まさに欧米の大学が用いている入学審査は、学力だけでなく、課外活動、エッセイ、推薦状などを総合的に評価して合否を決定します。まさに、育った環境を考慮されていますよね。
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