21/05/2026
出産直後、医者に言われた言葉を私は一生忘れられません。
「さっき出てきた胎盤。あれは、お母さんの身体の一部であり、赤ちゃんを育てるための“臓器”です。」
出産直後、お医者さまは静かにそう話し始めました。
「そして、その胎盤が役目を終えて剥がれ落ちたということは――お母さんの子宮の内側には今、胎盤と同じ大きさの“巨大な傷口”がむき出しになっているということです。」
私はその時、言葉を失いました。
先生は続けました。
「想像してみてください。胃や肝臓のような臓器が、身体から無理やり剥がされたらどうなりますか?それは重症ですよね。」
「産後の身体は、“全治数ヶ月レベルの大怪我”と同じなんです。」
「悪露は、生理ではありません。内臓の傷から流れている出血です。」
さらに先生は、夫の方を見てこう言いました。
「奥様はこれから、交通事故に遭った直後のような身体で、一睡もせず授乳をし、赤ちゃんの命を守っていきます。」
「そんな状態の奥様に、“ご飯まだ?”とか、“家事できてないの?”と言うのは、大怪我で入院している患者さんに、“俺の世話して”と言うのと同じです。」
病室が静まり返りました。
そして最後に、先生はこう言いました。
「今、奥様に必要なのは、“家事をする役割”ではありません。」
「心と身体を回復させるための、絶対的な休息です。」
「旦那様。どうか“手伝う”という感覚ではなく、“自分が家庭を回す側になる”という覚悟で、奥様を守ってあげてください。」
あの言葉を聞いた時、私は初めて知りました。
出産って、“赤ちゃんが生まれて終わり”じゃない。
母親の身体は、その瞬間から命がけで壊れた身体を回復させながら、24時間育児を始めているんだと。
世の中には、
「産後なのに動きすぎて倒れた」
「無理して家事を続けて、更年期が重くなった」
そんな話が山ほどあります。
でも実際、産後の女性って、自分でも“どこまで無理してるか”分からなくなるんですよね。
赤ちゃんが泣けば起きる。
授乳する。
寝不足のまま朝になる。
なのに周りは普通に、
「洗濯は?」
「ご飯は?」
「家片付いてないね」
って言ってくる。
でも本当は。
出産直後の女性って、“休まなきゃいけない重症患者”なんです。
あの日のお医者さまの言葉を、もっとたくさんの人に知ってほしいと思いました。
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